1995年には、この業界の進歩は、犬が1年間に人間で言えば7歳分の年を取ることから、「ドックイヤー」であるという言葉で有名なチェンバースを社長とし、ネットワークに関しては、同社に頼むとすべてを解決できるワン・ストップ体制を作り、業界の事実上の標準(デーファクト・スタンダード)を作り上げました。また、顧客のニーズに応えるために、積極的な企業買収を行うことでも有名です。ネットワークではデータはバケツリレー式に送られ、パケット化されたデータは、その先頭に付けられた送り先の番号を判断して、自分あてのものであれば取り込み、そうでないものは次のコンピュータへ送る。各ルータは中継経路や混み具合の情報を交換しあい、自動的に最適な経路を選択してデータを送る。この結果、同社の事業はウェアではルータからATMへと進出。
データグラムというのは、回線を引かずに、一個一個、決まった単位でそれぞれに宛名をつけてデータを送るという仕組みなのです。同じ相手にあてたデータを小分けにして、一個一個に必ず宛先を書いて送るのですけれども、順番は狂って着くかもしれないし、ひょっとするといくつかは届かないかもしれません。それから、別の経路で着くかもしれないわけです。インターネットが「中間」に期待しているのは、この程度でよいのです。このことは、インターネット全体を考えていく上で、きわめて重要な意味をもっています。データの通信を、両端のコンピュータがコントロールしているので、送るデータの質に応じて、送り方も選べるからです。信頼性を要するデータを送るときは厳密に両端がコントロールし、そうではないデータのときは「ゆるく」送ればよい、そのようなことができるのです。
マネーゲーム(ばかりに)に走るのは論外として、グローバリズムと一緒に語られなければならないこれからのネット業界で重要なのは、創造的であるということだ。ドラッカーの知恵の逸話を持ち出したのは、人間の創造の源泉は知恵にあることを再認識したかったためでもある。これからの日本のネット業界の創造力においてキーとなるのは、・「いつでもどこでも」のニーズを満足させることができるのか。・「個々人のつながり」をビジネスとして吸い上げられているか。・欧米で考案されたしくみをまねたり援用したり、あるいは翻訳したりしているだけではないのか。・たとえば任天堂wiiのような、グローバルに通じる圧倒的なオリジナリティがあるか。ネット業界人は、これからこうした感覚を、ぎらりと研ぎ澄ませていかなければならない。